病院が医薬品や医療材料を破損、紛失したりした時の損失を考える

久しぶりの仕事(医療)ネタです。
病院で使用される医薬品や医療材料(正式には医療機器)の一部は法律によって、患者さんに使用した場合に保険請求をすることができます。その価格も公定価格として定められており、保険改正の度に見直しが行われています。まず、この仕組みについて簡単に説明しておきましょうか。

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例えば

ある心臓血管外科の手術で人工血管を使うと、その手術費用の中には数十万円の人工血管分の費用が含まれることになっているんですね。

※実際は高額医療等の制度により、患者負担はそこまでになりませんけれど。

これら保険請求のできる医薬品・医療材料というのは使用することで、直接、材料にかかった部分の費用を患者に医療費(診療報酬)として請求できる仕組みになっています(イロイロと条件はありますが)。

仮に人工血管1本を購入価格¥200,000、診療報酬(保険請求公定価格)¥240,000としましょう。この人工血管を患者さんに使用すると、

診療報酬 240,000
購入価格 200,000
差引 +40,000

さて、この時に1本落下などにより汚損させてしまったらどうなるでしょう。

診療報酬 240,000
購入価格 400,000
差引 ¥-160,000

と、当たり前の事ですが人工血管1本分の¥200,000がマイナスになりますね。

ここで一考。目に見える損失が¥200,000である事は間違いありませんが、実際には、使うことによって得られたハズの診療報酬差額¥40,000も失っていると考えることはできないでしょうか?(実際には使用するのに人件費やら固定費やらが掛かってくるので単純計算できませんが)

こう考えると、破損や紛失は単純にその破損・紛失したモノの費用だけでなく、それを使うことによって得られたハズの診療報酬差額を得る機会も損失しているのではないでしょうか。あまり、この部分については話を聞いたことがないんですよね。

おわりに

病院で使うものには毎日大量に使うものから、数年に1回使うかどうかというような物まで多種多様です。現在では、医薬品・医療材料の使用期限は概ね製造から3-5年程度。食品などに比べれば長いのですが、ほとんど使用するか分からないものまで、場合によっては準備しておかなければならない為、機会損失しているケースもあることでしょう。

こういった汚損・破損や期限切れといった、未使用のまま廃棄せざるをえなくなってしまったものの調査や管理方法改善というのも、小さいことですが病院運営にとって大切なコトの一つなのでしょうね。

でわー。

via PressSync

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